ご実家のお母さまのタンスの中身をもらってきたお客さま。どれを残したらいいか見てほしいということで、3月初めにお伺いしました。10畳間にもらってきた品物を広げ、一点一点見せていただき、素材・産地・着物の種類・着用機会の頻度などをご説明しました。その中で、丸洗いする品3点、シミ抜きと染色補正をする品1っ点、そしてここでご紹介する付下げをなごや帯にリメイクする品1点をお預かりしてきました。
付下げはこのまま着ることもできますが、好みの問題で付下げの柄を生かした「なごや帯」にすることにしました。着物の柄は、絞りと刺しゅうで表現されている着物です。
お太鼓部分には上前の柄を使い、趣のある帯になりました。
前の部分の柄は、袖の部分の柄を使いました。もう片方の前部分は絞られていない綸子の地紋を縫い合わせ、二通りの表情のある帯に仕上げました。