10月も6日が過ぎたら涼しいを通り越し、寒いと感じる最高気温になってきました。我慢できなく、倉庫からヒーター1台を出してきました。今年の夏の暑さは何だったんでしょうか。あの酷暑でも着物を着なければならないお客様には頭が下がる思いでした。暑いさなかお茶席やお茶の講習会で着られたきもののお手入れを何人かお持ちになられました。
まず特徴的なことは「汗」です。肌着を着て、長襦袢を着て、夏の着物を着て帯を結ぶ。暑くて背中に汗をかくわけです。水でジャブジャブ洗えば汗もキレイになりますが、絹のきものはそういう訳にはいきません。また油性の溶剤で洗うドライクリーニングでは水性の汗は落とすことはできません。汗は水処理で落とすしかないんです。方法は様々ですが、大量の蒸気で汗を浮き上がらせる方法、薬品を使う方法、丹念に水処理する方法などがあります。
当店ではきものの状態に合わせ汗抜きの最良の方法取ります。画像のきもの2点は背に汗が大きくにじむくらいでしたので水処理で丹念に汗を除去する方法を取ります。除去した後、色移りしたところのしみ抜き、帯でスレが出た個所のスレ直しののち通常の洗いの作業になります。
きものを着て汗をかいてどうしようかとお悩みの方は一度当店にご相談ください。汗は後々黄変シミの原因になります。