洗い張り、あまり耳にしない言葉だと思います。着物を扱っている人の中でも洗い張りとは何?と分かっていない人もいるのが現状です。では何なのか、言葉の通り、水と洗剤で洗って、張りながら仕上げする。簡単に言うとこんな感じです。
詳しくは画像とともにご覧ください。
「解く」作業
仕立て上がった着物を手作業で生地を傷めないように丁寧に解きます。着物は仕立て直しをする前提で裁断しています。究極のSDGSです。解いた着物をパーツごとに並べてみました。
「は縫い」
解いてバラバラになった生地を一反の反物になるように専用ロックミシンでは縫い合わせます。
「洗い」の作業
一反の反物のなったものを水と洗剤で丁寧に洗います。機械で洗うところもありますが、当店ではいまだに手洗いです。汚れに応じメリハリをつけて洗うほうが良いと考えているからです。この洗いの作業で、汚れ、汗、臭い、カビなどがきれいになります。洗った後はきれいな水で何度もすすぎます。
「乾燥」
洗った後は陰干しし乾燥させます。その後、テンターという仕上げ機で蒸気を当て巾を整え仕上げると、新品のような風合いになります。
着るまでには仕立て代がかかりますが絹の着物の生地にダメージを与えることのない優しいお手入れ方法です。